災害支援ナースとして活躍する際の問題には、精神的な問題と肉体的な問題の二つがあります。
精神的な問題といってもさまざまあり、例えば災害支援ナースとして被災地に赴く前はとてもやる気を持っていても、任務を終えて帰還し、しばらく経過してからPTSDのような症状を起こす人が少なくありません。
災害を自分が経験したわけではないものの、被災者の中で災害看護に行ううちに、知らず知らずストレスを受けてしまうのです。
そして任務から帰還して普段通りの生活をしようと思ったら、普通に生活をすることに負い目を感じたり、突然涙が止まらなくなったり、やる気が全く出なくなったなどの症状が現れることもあります。
精神的にこのような状況になってしまった時は、一人で抱え込まずに誰かに相談をしたり、被災地での出来事を少しでも多くの人に体験として話したりすることが大切です。
人に話すことによって、気持ちがほぐされるでしょう。
そして肉体的な問題には、被災地が勤務先となるために、トイレに行けない、睡眠もろくに取れないなど、普段の生活とはかけ離れた生活をすることにあります。
できるだけ無理をせずに看護師同士が交代で休息を取るなどして、自分の体調を整えることも大切であるという認識を持って仕事をすることが大切です。
つい奉仕精神が勝ってしまい、自分のことは後回しになりがちですが、自分の体があってこその災害看護であることを忘れてはいけません。